【悲報】最強Wi-Fiを目指してルーターを2台並べた結果、1年間ネットワークの迷宮を彷徨った話
「ネットが遅い?ならルーターを最強のやつに変えて、さらにもう1台並べれば爆速になるはずだ」
そんなエンジニア特有の「パワーこそ正義」という思い込みが、まさか1年にも及ぶ通信トラブルの幕開けになるとは、44年もコンピューターを触ってきた私は思いもしませんでした。
今日は、説明書を読まないベテランが、物理スイッチ1つの重みに敗北した記録を共有します。
現象:繋がっているのに「住所」がない?
ルーターを2台設置してからというもの、我が家のネットワークは支離滅裂でした。 昨日は繋がっていたPCが、今日は「インターネットなし」と冷たく言い放つ。スマホも、Wi-Fiマークは出ているのにパケットが流れない。
専門的に言えば、**「IPアドレスの干渉」**が起きていたのです。
ホームネットワークの「絶対的な掟」
本来、家庭内のネットワーク(192.168.1.*)という「島」において、住所を割り振る王様(ルーター)は一人でなければなりません。
ところが、私は最強のルーターを2台、並べて置いてしまった。その結果……
- 王様A:「お前の住所は192.168.1.10だ!」
- 王様B:「いや、お前は192.168.1.20だ!」
デバイスたちは、二人の王様から別々の命令を受け、パニックに陥りました。いわゆる**「二重ルーター」**の惨劇です。
1年間のデバッグ、そして「背後」の真実
「最新のルーターなのに初期不良か?」「LANケーブルの規格が古いのか?」 設定画面を叩き、ログを解析し、あらゆるソフトウェア的なアプローチを試しました。しかし、解決の糸口は見えません。
そんなある日、ふとルーターの「背後」を見たのです。そこには、1年間の苦悩をあざ笑うかのような小さな、本当に小さなスイッチがありました。
ROUTER / AP / AUTO
解決策:スライド1ミリ、救済100%
やるべきことは、いたって簡単でした。 片方のスイッチを「AP(アクセスポイント)」モードにスライドさせる。
たったそれだけです。 一台を「王様(親)」にし、もう一台を単なる「道(子)」にする。物理スイッチをカチッと動かした瞬間、1年間私を悩ませた通信断絶は、嘘のように消え去りました。
まとめ:エンジニアよ、説明書を読め
解決した後、埃をかぶった説明書を開いてみました。そこには、赤線を引きたいほど明確に書いてありました。
「2台以上設置する場合は、アクセスポイントモードに切り替えてください」と。
教訓:
- ネットワークの王様は一人でいい。
- 最新のAIを語る前に、物理スイッチを確認しろ。
- 説明書には、1年分の時間が節約できる魔法の言葉が書いてある。
44年の経験があっても、1ミリのスイッチには勝てない。そんな夜の独り言でした。
